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EAT&DRINK 2020.06.19 細井 悠玄

「NO!密」 開放的な空間で楽しむ、今だからおすすめしたい3軒

緊急事態宣言が解除され、ようやく街は日常を取り戻しつつありますが、第二波への懸念からまだまだ油断できず感染予防に努めた方がいいでしょう。しかし、たまには外食でもして美味しい料理とお酒でストレス発散したいという方も多いはず。

そこで今回は密閉を避けた、濃密ではなく「NO!密」な空間を持つおすすめ店をご紹介します。初夏と秋は最も開放的な飲み方ができる気候なので、身も心も開放して久しぶりの外食を楽しんでみて下さい。

1. 京料理とフレンチが融合「龍のひげ」

京都市役所のすぐ近くにあるこちら。看板や暖簾などを出さないという方針で、街中にあるにもかかわらず隠れ家感が強く一見さんの来店はほとんどありません。しかし連日予約客だけで埋まり、予約困難になっているレストランです。

店内は1階2階に分かれており、1階は吹き抜けになった開放的な造り。

2階はもともと狭い空間だったのを4月末の改装工事で壁を取り壊し、席の間隔をゆったりととれるようにリニューアルしています。


それでは「龍のひげ」人気の最大の理由である料理を紹介していきます。

伝統ある繊細な京料理に独創的なフランス料理の遊び心を織りまぜた数々の料理で紡いだコース料理は唯一無二と多くのゲストに評されています。
この月のコースは八寸からデザートまで全8品で3800円とリーズナブル。個性的な数々の料理の中から一部をご紹介します。

一見スイーツにみえますが、こちら実はサラダです。下から枝豆のカステラ、鴨のリエット、新生姜のムースの3層になっていて、フランボワーズのソースと山椒オイルと共にいただきます。中に大根の甘酢漬けが入っていて、食感の輪郭もしっかり出しています。このサラダだったら野菜嫌いの人でも食べられそう。

初夏の龍のひげコースで常連から圧倒的に支持されている鮎のコンフィ。87度で24時間かけて焼き上げた手間暇かかった1品で、大ぶりな鮎ですが骨を感じずいただけます。白味噌とバルサミコソースが濃厚且つさっぱり後味に仕上げています。

こちらはコースの最後に登場するデザート。下から抹茶チョコレート、バニラアイス、チョコクランブル、アールグレイのシフォン、そして一番上に桃のエスプーマ。
器の形状も手伝って、桃のさわやかな香りがより感じやすく計算されているのもシェフのにくいところ。

ということで他店に影響されることなく龍のひげ独自の世界観を表現し、進化を続けているこちら。予約ハードルは高めですがおすすめです。

2. 外にあるカウンター席が斬新なスペインバル「Gastromeson CHULETA(ガストロメソン チュレタ)」

祇園と言えば、高級な割烹、料亭などが多いイメージですが、ここ数年でカジュアルなお店が急増しています。こちらの「ガストロメソン チュレタ」も祇園では珍しいスペインバルですが、料理ジャンルだけでなくお店の造りもかなり個性的です。

外観。外側に椅子があるのが見えます。

実は普通のお店なら窓になっているところがカウンター席になっているのです。半分店内、半分屋外という何ともおもしろい造りがいつもとは違った雰囲気を演出してくれ、食事やお酒をより楽しむことができるのです。

中側から見るとこんな感じです。昼から営業しているので昼酒使いも良いですし、夜風に吹かれながら過ごすのも最高です。

ちなみに天気が悪ければ店内にも席がたくさんあるので安心です。

日本で数台しかないタワーから注がれるシードラ。リンゴと炭酸の爽やかな味わいが夏にぴったりです。

チャングーロ(980円)。スペインのレストランから生まれたと言われるエスプーマの中に、濃厚なカニとカニ味噌を使った温かいパテが入っています。お酒との相性も抜群です。

こちらで絶対食べてほしいのがこの「とろけるチーズケーキ(500円)」です。最近バスク風チーズケーキ(通称バスチー)が流行っていて多くのカフェやレストランで提供されていますが、こちらほど中がトロトロなチーズケーキにはそうそう出合えません。

開放的な空間でお酒、スイーツ、料理と三拍子揃ったお店です。

3. K36 The Bar&Rooftop

最後の一軒は、圧倒的な開放感を誇るルーフトップバーです。明治2年に開校、昭和8年に移転新築された旧清水小学校の校舎を活用して建てられた「The Hotel Seiryu Kyoto Kiyomizu」内に2020年3月オープンしたばかりの注目店で、監修は京都を代表する老舗BarのK6です。

京都市内を一望できる絶景は、感動すら覚えます。

おすすめの時間帯は、断然夕方です。

夕日に染まる京都の街並、西山に沈む日、灯り始める街明かりなどをカクテル片手に眺めることができます。

夜になればがらりと雰囲気が変わり、ムーディーで大人な空間に。

K6監修ということなので、雰囲気だけでなくお酒や料理も本格的です。こちらは名物のジントニック(1200円)。小瓶が刺さった状態で提供されます。

これをバーテンダーが抜き、

炭酸入りのジントニックが完成します。さっぱりとしていて美味しい。量が多いのも嬉しいですね。

日替わりで内容が変わる料理長おすすめパスタ(1200円)。
料理はお酒のおつまみから本格的なご飯まで揃っているので、2軒目のBar使いだけでなく1軒目使いも可能です。

接待やデートなどの手札としてもこういうお店を知っていると重宝します。

最後に

今回は「開放的」というテーマでおすすめのお店をご紹介しました。壁を取り外して空間を広げた「龍のひげ」、窓をカウンター席にした「ガストロメソンチュレタ」、小学校の屋上だった場所をBarにした「K36」。
いずれも京都市内中心部という土地(スペース)に余裕がないエリア内で創意工夫して開放的な空間を演出されています。こういったゲストの過ごし方を想像して知恵を出せるお店というのは、料理も美味しく、サービスもきめ細やかなことが多く、まさに「一事が万事」だなと思います。
時期的に毎日飲み歩くようなことは推奨できませんが、たまにはこういった素敵なお店でゆっくりと過ごしてリフレッシュしてみてはいかがでしょうか。

1軒目 龍のひげ
京都市中京区河原町通御池下る下丸屋町401-5
2軒目 Gastromeson CHULETA
京都市東山区中之町200 鴨川ビル1階
3軒目 K36 The Bar&Rooftop
京都市東山区清水2-204-2

※価格等の情報は取材当時のものです。

細井 悠玄

ほそい ゆうと

ニュースサイト京都速報編集長

龍谷大学法学部卒業後、本と京都が好きという理由で2002年地元の出版社に就職。グルメ情報を中心に扱う月刊誌の営業・制作を経て、2014年に京都初の男性版情報誌の編集長として創刊を担当。渋酒場、ネット未掲載の名店、一流シェフの最後の晩餐飯、など「使える街のネタ」を特集し地元京都の書店で3号連続ベストセラーを達成。その後、後任に編集長を譲り独立。「ニュースサイト京都速報」を立ち上げ取材の日々を過ごす。