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HEALTH 2020.06.29 頭川 展子

野菜ソムリエ頭川展子さんと行く農家巡り

伝統的な京料理や懐石料理にとって欠かせないのが野菜の存在。美味しいのはもちろんのこと、彩り豊かで料理の見た目を華やかにしてくれます。京都といえば「京野菜」が全国的に有名ですが、この京野菜も長く都だった京都の歴史と共に歩み、進化してきたものの一つです。

そこで今回は、野菜ソムリエの資格を持ち京都おもてなし観光大使としても活躍する頭川展子さんと共に農家さんを訪問し、京野菜の魅力に迫りたいと思います。

お邪魔したのは京都市伏見区向島にある船越農園。実は京都市内でも数多くの野菜が栽培されているのです。

■船越農園で野菜に触れる

左:船越さん 右:頭川さん

頭川さん「初めまして。素敵なお野菜が一杯で、テンションがあがります」
船越さん「初めまして。これからは茄子、きゅうり、トマトなどを収穫予定です。ご覧になられますか?」
ということで、挨拶もそこそこに畑を見せていただくことに。

こちらはトマト。
船越さん「きゅうりは定植して一か月ほどで収穫できるのですが、トマトは時間がかかるのです。こちらは3月に定植して、6月中頃には色づいてきます。」

トマトは接ぎ木をして根が弱らならないようにすることが多いそうですが、トマト本来の味わいにしたい船越農園では接ぎ木をしないそうです。病気に弱くなるというデメリットもあるそうなので慎重に育てられています。

茄子の前で盛り上がる二人。

頭川さん「茄子大好きなのですが、美味しい茄子を見分ける方法ってありますか?」
船越さん「こちらの茄子をご覧ください。棘がしっかりしてますよね?こういう茄子は鮮度が良いのです。あとは表面がしっとりしているものも良いですね。」

素人には見分けにくいですが、茄子の表面のツヤで皮のやわらかさや歯切れの良さも分かるそう。夏の茄子は成長が早くやわらかく、秋の茄子は少し硬くなり甘くなることが多いそう。同じ野菜でも季節によって違うのは驚きです。

今回船越農園を紹介してくださった、連日行列ができている老舗洋食店「サラダの店サンチョ」の村松社長。こちらから仕入れているレタスの様子を見に来られたそうで、まさに地産地消。
サンチョ村松さん「このレタス、巻きがふんわりしているでしょ。これが食感良くていいサラダを作れるのです」

しかしこのレタス、暑さに弱く気温が29度を超えてくると中が蒸されて上部からこんな風に傷んでくるそうです。信州のレタスが有名なのは冷涼な気候も大きな要因のひとつなのです。

サンチョ村松さん「船越さん、こっちの畑は何作るの?」
船越さん「万願寺と伏見唐辛子を考えています。冬には壬生菜を作ろうかなと」
頭川さん「有名な京野菜ばかり!楽しみですね。壬生菜といえばお漬物美味しいですね」
船越さん「そうですね。あとお鍋でしゃぶしゃぶもおすすめですよ」
野菜談議に花が咲きます。

頭川さん「これ、サニーレタスですね。暑くても大丈夫なのですか?」
船越さん「夏までいけるサマールージュという品種です。」
船越農園では時期によって8種類のレタスを栽培されているそうです。

■減農薬への取り組みと地産地消

船越農園では積極的に減農薬栽培に取り組まれています。このようにビニールシートで覆われている畑がたくさんありますが、これは雑草が生えるのを抑制する効果があります。雑草が生えると虫が付きやすく農作物がだめになるからです。
他にも酸性には殺菌作用があるため、酸性水を水で薄めて野菜にかけているそう。

こちらは新しい取り組みとして、コーヒーの豆カスを撒いてあります。
こうすることによってかたつむりなど一部の虫よけになり、カフェインによる殺菌効果もあるそうです。

船越さん「これは虫に食われた穴ですが、コーヒー豆カスを撒いてからは増えていません」
頭川さん「コーヒー豆カスですか!農薬を減らすために色々な取り組みをされているのですね。船越農園さんは近くに出荷されることが多いのですか?」
船越さん「はい。近くの直売所や市場に納めています。レタスなど軟弱野菜は長く保たないので、質が落ちないよう近くで販売する方が向いていますからね。野菜の元気さが全然違います」
頭川さん「確かにそうですよね。地産地消によるメリットは多いですね」

■いただいた玉ねぎで一品紹介

頭川さん「あ、玉ねぎ!私玉ねぎ大好きで、毎日食べています」
船越さん「玉ねぎは体にもいいですしね。収穫した後、置いておくことで甘みが出てきますし」
頭川さん「常温保存で結構保ちますよね」
船越さん「ちゃんとすれば2~3か月保ちます」
頭川さん「そんなに!?」
船越さん「よかったらこれ、お土産にどうぞ」
頭川さん「いいんですか。嬉しい」

ということで大好きな玉ねぎをもらい満面の笑みの頭川さん。
船越さんにお礼を言い、船越農園を後にしたのですが、せっかくなので玉ねぎを使ったお手軽料理を1品紹介していただきます。

「和風キャベツとたまねぎたっぷりお好み焼き」
材料(2人分)
・キャベツ 四分の一カット
・玉ねぎ  二分の一
・卵 3個
・ツナ缶 1缶
・きのこ (お好みで)
・めんつゆ 小さじ2
・紅しょうが
【作り方】
1.キャベツを太めのざく切り、玉ねぎは粗みじん切り
2.1に卵3個入れまぜる
3.お皿に半分の量(1人分)を入れる。(きのこを入れる場合はこの上に)
4、お皿にラップをふんわりかけてレンジで6分
5、紅ショウガ、青のり、かつおぶしをかけて出来上がり

栄養バランスも良く簡単に作れるので、ご家庭でも試してみてください。

頭川 展子

づがわ のりこ

美容研究家、野菜ソムリエ

大学在学中に京都きものの女王、全日本きものの女王に選ばれて活動する傍ら、健康についても学び、大学卒業後野菜ソムリエの資格を取得。現在野菜ソムリエ、美容研究家、京都市観光おもてなし大使、京都市食育指導員など幅広く活躍中。