皆さんは、「大人になる」ってどういうことだと思いますか?
成人年齢を迎えた時はもちろん、自分名義の銀行口座を作った時、アルバイトではじめてお給料をもらった時、そして一人で自立した生活を行えた時など、日常の様々な場面で、「大人になる」ことを実感できると思います。
私、学生ライターの廣岡龍之介も人生のいろいろな節目で大人になったことを感じるのですが、特に昔食べられなかった食べ物を食べられるようになった時、「大人になったなあ」と感じます。
これまでの記憶では、コーヒーを飲めるようになった時がそうでした。初めてコーヒーを飲んだのは中学生の時なのですが、その時は苦みに耐えられず、たくさん砂糖を入れても飲めたものではありませんでした。ですが、大学受験をした時に、眠気覚ましのためたくさんコーヒーを飲んでみたところ、味のおいしさに気づく事ができるようになり、以来普通においしさを感じることができるようになったことを覚えています。
こうして大人の階段を一歩登った私ですが、よく考えると世の中にはコーヒー以外にももっとたくさん大人っぽい食べ物・飲み物があるはずです。今回は、大学生の私がもう一歩大人の階段を登るべく、今まで飲んだことのない飲み物を飲み、レポートします。
今回チョイスした「大人の階段を一歩登るための飲み物」は、ビールです。その中でも、スーパーやコンビニで売られているものではなく、私の地元である滋賀県で作られたクラフトビールを飲みたいと思います。普段飲んでいるような飲料メーカーが作っているビールもおいしいですし、大人の味わいがあると思いますが、今回はさらに少し通な感じのあるクラフトビールを飲み、大人の感覚を体験してみます。
では早速・・・と行きたいところですが、その前に、そもそも、クラフトビールとは一体何かを簡単に説明したいと思います。
クラフトビールのルーツをたどると「地ビール」と言われるものに行きつきます。
「地ビール」というのは文字通り、各地域がそれぞれ独自に製造・発売している地元産のビールのことで、地域の材料や地域に根付いた作り方を重視し、土地の「お土産」という要素で売り出されていました。
そんな地ビールですが、地元の独自性にこだわりすぎたためか、中には味の評判がよくないものもあったそうです。
そうした声を受けて、一部のビール醸造所が「どうしたらビールがおいしくなるのか?」の試行錯誤を繰り返し、研究を重ねた結果、地ビールの品質が改善され、2000年代にはアメリカを中心に人気を獲得するに至りました。
この時、「地ビール」のイメージとの決別を図るため、「クラフトビール」という新たな名前が付けられたのだそうです。
小さなビール醸造所で造られた、高品質なビールを「手工芸品(Craft)」に例え、クラフトビールと呼んだのでしょう。
歴史を知ると、愛着が湧き、ロマンを感じますね!
次章では、実際にクラフトビールを飲んで、感想をお伝えします。
今回は、滋賀県のクラフトビールである「淡海ピルスナー」というクラフトビールを飲んでみたいと思います。
このクラフトビールは、滋賀県長浜市にある「長浜浪漫ビール株式会社」という会社が製造、販売を行っています。ロマンを感じますね!
長浜浪漫ビール株式会社では「淡海ピルスナー」の他にも様々な種類のクラフトビールやウイスキーを販売しており、また、ビール工場の近くに併設されたレストランでは、地元の食材を使用した料理も楽しめるそうで、まさに地元に密着した、地元ならではの味づくりを展開されているようです。
この画像のビールが「淡海ピルスナー」。大正ロマンを感じさせる瓶のラベルの絵柄も可愛く、花瓶などにも再利用したくなります。
今回、せっかくですので、私にとって一番身近な大人―――私の父を誘ってみました。
まずはひとくち・・・うん!強い麦の香りと味がまさに大人の味。しかしそれでいてのど越しの良さも感じます。個性的な味ながら何杯もおかわりをしたくなるような飲みやすさで、あらゆる料理に合いそうなふしぎな味わいです。
父も「ビール好きが大好きな味や!」と大興奮。
しかしその後に、ボソッと「龍之介(筆者)もビールを飲めるくらいになったねんなぁ」と一言。
父とお酒を飲んだのは実は今回が初めてだったのですが、父は何を思ったのでしょうか?私には息子と杯を並べたことの嬉しさと少しの寂しさを感じました。今までは、お酒をおいしそうに飲んでいる父を見ているだけでしたが、こうやって一緒にお酒を飲んだことで、少しだけ父の心の中がわかった気がします。
今回は、大人っぽい飲み物を飲んでみたということで、人生初のクラフトビールに挑戦してみました。幼い時には飲むことができなかったものをこうして飲むことができるだけで、少し大人に近づけたんじゃないかなと思います。
この他にも今までチャレンジしていない食べ物が、まだまだ世の中にはあるので、たくさんチャレンジし、大人の階段を登って行こうと思います。
今回の執筆者
廣岡 龍之介(ひろおか りゅうのすけ)
龍谷大学社会学部社会学科4年生
初めて記事を書いてみました!是非是非読んでほしいです!