龍谷大学経営学部の藤岡ゼミナール(以下藤岡ゼミ)と神戸の人気カレー店「マンドリルカレー」を展開する株式会社Mandrillが共同開発したレトルトカレー「ぶどう山椒をかけて食べるカレー」が2021年12月に発売。藤岡ゼミが産地振興を目的とした「ぶどう山椒の発祥地を未来へつなぐプロジェクト」の一環で、和歌山県有田川町産の「ぶどう山椒」を使った「バターチキンカレー」「スパイスポークカレー」「ほうれん草のキーマカレー」の3種類がamazonなどで購入可能となっています。
今回この3種類のカレーに合うお米を、米屋いづよねの川崎社長がセレクトし食べ比べる試食会が開催され、参加してきました。
久しぶりに母校を訪れたので記念にパシャリ。20年ほど前、私が通っていた頃とはずいぶんとキャンパスの雰囲気も変わりましたが、まさかカレーを食べにやってくることになるとは…人生とは何があるか分からないものです。思い出に浸っている場合ではないので、そろそろ試食会場へ向かいます。
会場では五つ星お米マイスターでもある、いづよねの川崎社長がお米を炊いている最中でした。
炊き立てのお米がこちら。左から「ゆめぴりか」「淡雪こまち(玄米)」「雪若丸」の3種類で、カレーとの組み合わせは以下の通り。
・バターチキンカレー×ゆめぴりか
・スパイスポークカレー×雪若丸
・ほうれん草キーマカレー×淡雪こまち(玄米)
※組み合わせ理由は後述
試食会はいづよねのYouTubeチャンネル「玄米LOVEのYouTube米穀」の撮影も兼ねており、川崎社長や学生達との軽快なトークから始まります。
そしていよいよ試食が始まりました。参加者は、左から、経営学部3回生の山田さん、生野くん、川崎社長、竹川さんの4名。川崎社長以外は藤岡ゼミのカレー班メンバーです。
左から バターチキンカレー スパイスポークカレー ほうれん草キーマカレー
まずはバターチキンカレーから。マイルドでまろやかな味わいのカレーなので、少し甘みのある「ゆめぴりか」を組み合わせています。
参加者全員が初めて食べるため、率直な感想を言い合うスタイルですが、やはり「ゆめぴりか」は良く合うようで好評です。
川崎社長:ためしに、他のお米でも食べてみましょうか。
「雪若丸」と「淡雪こまち(玄米)」でも食べ比べてみると、女性陣には「淡雪こまち(玄米)」も人気でした。
次にスパイスにこだわった辛さのあるスパイスポークカレーと、しっかりとした食感を持つ山形県産の「雪若丸」を試食します。
こちらも好評の組み合わせですが、甘みのある「ゆめぴりか」を組み合わると、カレーの辛さが引き立って美味しいことが判明。
最後はほうれん草キーマカレーと淡雪こまち(玄米)。しっかりとした辛さと、たっぷり挽き肉の力強いカレーに負けないよう玄米を合わせています。
濃厚なキーマカレーとの相性抜群のようです。
生野くん:淡雪こまちの玄米はもちろん合いますが、カレーの味がダイレクトに伝わる雪若丸も一押しです
参加者の感想を横目に、私も試食してみます。
バターチキンカレーは、マイルドでかぼちゃの甘味も引き立っています。ぶどう山椒を後からかけると、カレー全体にくっきりと味の輪郭が出てきて、シャープな味わいになります。
確かに「ゆめぴりか」の甘味とつるりとした食感が合います。さすが五つ星お米マイスター!
スパイスポークカレーはスパイスをしっかり感じ、程よい辛さがあり、カレー好きのためのカレーという印象です。レンコンがゴロッと入っており、食感のアクセントも効いています。個人的には甘味のある「ゆめぴりか」より、やはり「雪若丸」との組み合わせの方が好みです。
最後にいただくのは、ほうれん草キーマカレー。ほうれん草の香りとミンチの肉感がクセになる濃厚な味わいで、個人的には一番好みのカレーです。これは確かに味と食感の主張が強い「淡雪こまち(玄米)」が合います。
白米好きの方は、「雪若丸」もおすすめです。しっかりとした食感でキーマカレーの味を邪魔せず、名サポートとなってくれます。
ちなみに、この「雪若丸」は、白米が本来持っている甘み、しっかりとした食感がありながら、カレーやぶどう山椒の個性を邪魔しない万能米で、3種類のどのカレーにも合いました。
3種のカレーを今回初めて食べましたが、レトルトカレーということで、もう少し当たり障りのない味わいを想像していました。
ところが、いずれもしっかりと個性を出したカレーで驚きました。後からふりかけるぶどう山椒の爽やかな香りやピリ辛の味わいは、主役級の存在感を持っているので、ぶどう山椒の良いPRにもなりそうです。
2019年に藤岡ゼミと有田川町との間で始動した「ぶどう山椒の発祥地を未来につなぐプロジェクト」は、歴代の藤岡ゼミ生がぶどう山椒の持つ魅力を伝え続けてきました。
今回のレトルトカレーの開発も、先輩が開発した冷凍カレーをより消費者に届くようにしよう、という考えからスタートしたそうです。
こうして各年代で取り組み、バトンをつないで、ぶどう山椒の魅力が多くの方に広まっていくのは意義のあることですし、実際に応援してくれる人や企業が増えてきていることを実感しました。
「今後はカレーとクラフトビールのフェアや有田川町であらゆるぶどう山椒の商品を集めたぶどう山椒フェアなど、より幅広い層を対象としたイベントの開催にも取り組んでいきたいです」と藤岡先生。
これからも様々な取り組みを通してその魅力を伝えていくことになる本プロジェクトを、一消費者としても楽しみにしています。
いつか自分のYouTubeチャンネルでも和歌山県有田川町に行って、ぶどう山椒グルメの食べ歩きをしてみよう、そう思った冬の母校での昼下がりでした。