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1月22日は「カレーの日」。日本初のカレーレシピにはカエルが使われていた!

Moglab編集部

Moglab編集部 取材スタッフ

1月22日は「カレーの日」。日本初のカレーレシピにはカエルが使われていた!

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Moglab編集部 取材スタッフ

1982(昭和57)年1月22日、全国の小中学校の児童・生徒約800万人を対象に、統一メニューとしてカレーライスの給食が出されました。これは、学校給食創立35周年を記念し、社団法人 全国学校栄養士協議会が実施した試食会です。この試食開催日にちなみ、2016(平成28)年に「全日本カレー工業協同組合」が1月22日を「カレーの日」と制定しました。
ちなみに、2月12日「レトルトカレーの日」、8月2日「カレーうどんの日」、12月1日「カレー南蛮の日」など、カレーに関する記念日はほかにもたくさんあります。

カレーにカエルを使った理由は中国人によるレシピ説が濃厚!?

カレーが日本に伝わったのは幕末のころ。カレーの本場はインドですが、日本へはインドを統治していたイギリスから西洋料理として伝わりました。もっとも古い記録は、東京で初めて西洋料理を開いた三河屋久兵衛が幕府に提出した1867(慶応3)年の「西洋御料理御献立」で、海老カレーとチキンカレーの2種類のカレーが記されています。

カレーの作り方が紹介されたもっとも古い本は、1872(明治5)年に当時の高級官僚が匿名で書いた『西洋料理指南』です。カレーのレシピは「ネギ、ショウガ、ニンニクをそれぞれ刻んでバターで炒め、鶏肉、鯛、海老、牡蠣、赤カエルなどと一緒に煮た後、カレー粉と水溶き小麦粉を加えてさらに煮込む」と書かれていました。小麦粉でとろみをつける方法はイギリス式カレーの特徴です。玉ねぎではなく長ネギが使われているのは、当時はまだ玉ねぎの栽培が始まっていなかったためです。具材にカエルが使われている理由は、イギリス人が中国人の使用人を連れて来日し、中国料理で使われるカエルをカレーにも使ったからだといわれています。

日本では、カエルの肉を使う料理は一般的ではありませんが、カエルは中国やインドネシアなど世界で広く食されています。カエルの肉は鶏肉に似ており、淡白な旨みがあるそうです。鯛や海老や牡蠣といった高級食材と一緒に煮込まれたカエル入りカレーは、さぞかし絶品だったのでしょう。

国産カレー粉とカレールゥの登場でカレーは「国民食」へ

1873(明治6)年からは、陸軍幼年学校で「土曜日の昼食はカレー」と定められます。1905(明治38)年、大阪の薬種問屋「今村弥」(現・ハチ食品)が日本で初めて、国産カレー粉の製造・販売をスタート。翌年、東京・神田の「一貫堂」がインスタントカレーの元祖ともいえる、お湯で溶くだけで使える肉入り「カレーライスのタネ」を発売しました。

1927(昭和2)年、東京・新宿の「中村屋」が、「純印度式カリー」を80銭で売り出しました。町の洋食店のカレーに比べて約8倍の値段だったにも関わらず、飛ぶように売れたそうです。1929(昭和4)年、大阪・梅田の阪急百貨店が食堂をオープン。1936(昭和11)年、1日に1万3000食の「ライスカレー」を売り上げたという記録があります。
しかし、1941(昭和16)年に太平洋戦争が始まると、食糧統制により各メーカーではカレーの製造や販売が中止されました。ふたたび日本人がカレーを口にできるようになるのは、終戦を迎えた後になってからとなりました。

日本の家庭でカレーが広く食べられるようになったのは、1950(昭和25)年、板状の固形カレールゥが登場したことがきっかけです。各メーカーが甘口や辛口、スパイスがきいた本格派などさまざまなタイプのカレールゥを販売し、家庭だけでなく給食、外食、キャンプなどのアウトドアでも食べられるようになりました。こうして、カレーは世代や地域、性別などにとらわれず多くの日本人に親しまれる“国民食”の地位を獲得していったのです。

今や、スーパーマーケットではさまざまな種類のカレールゥやレトルトカレー、カレーに使うスパイス類が種類豊富に並んでいます。また、昔ながらのカレーを提供する洋食店や喫茶店のほか、インドやスリランカ、タイなど世界各国のカレー専門店も多くあります。1月22日「カレーの日」はカレーの歴史を振り返りながら、お好みのカレーを楽しんでみてはいかがでしょうか。