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夏バテを予防・防止! 「発酵食」で体の内側から元気になろう

Moglab編集部

Moglab編集部 取材スタッフ

夏バテを予防・防止! 「発酵食」で体の内側から元気になろう

Moglab編集部

Moglab編集部 取材スタッフ

夏まっさかりの8月は、暑さや湿度の高さで体調を崩す「夏バテ」になりやすい時期。疲れやすい、食欲がなくなったという方もいるでしょう。

夏バテの主な原因の一つとされているのは、自律神経の乱れです。自律神経は、呼吸、発汗、血液循環、体温調節など、私たちの意思とは関係なく働く神経のことです。また、胃腸の働きにも関わっているため、自律神経が乱れると消化機能が低下し、胃腸が弱くなりやすくなるのだとか。

今回は、夏バテ対策に効果があるといわれている「発酵食」に注目。発酵食とは、乳酸菌や麹菌、酵母などの微生物が作用し、うまみや栄養成分を作り出す食品のこと。発酵食には、腸内環境を整える善玉菌が豊富に含まれており、胃腸の疲れを癒やし、身体を内側から元気にしてくれると言われています。

発酵食というと、特別な食べ物と思われるかもしれません。しかし、味噌や納豆、醤油、ぬか漬け、キムチ、ピクルス、ヨーグルト、甘酒……と、私たちに馴染みのある食品が多いのですよ。

これらの発酵食は、スーパーマーケットやコンビニなどで気軽に購入でき、リーズナブルで毎日楽しめます。まさに、良いことづくめ!日々の食卓に発酵食を積極的に取り入れ、夏を元気に乗り切りましょう!

島先生の発酵よもやま話

龍谷大学 農学部 の島 純先生(当時) の専門は、農芸化学・応用微生物学。「島先生の発酵よもやま話」シリーズは、発酵の仕組みや効果、味噌やパン、酢などの発酵食について、島先生がわかりやすくレクチャーしています。

番外編では、読者のみなさんから寄せられた発酵食に関する質問に、島先生が回答しています。「発酵と腐敗の見分け方は?」「パンを焼く時に、砂糖を多く入れるとよく膨らむのはどうして?」など、日々の暮らしに役立つ話題が盛りだくさんです。

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島先生の発酵よもやま話 第1回 「発酵」とは          

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島先生の発酵よもやま話 番外編 ―ご質問に答えて―        

発酵食堂カモシカ店主 関 恵さんに聞く 発酵食品の魅力

京都市右京区で「発酵食を台所に取り戻す♪」をテーマに発酵食を提供・販売する「発酵食堂カモシカ」。「発酵食は菌の命のかたまり。腸内の善玉菌に働きかけて腸内環境を整えてくれます」と、店主の関 恵さん。

すぐ近くにある店舗「発酵マルシェ」では、発酵食を手作りできる発酵キットのほか、甘酒やラー油などすぐに使える商品も販売されています。食べて、作って、元気になる。そんな、発酵食のある暮らしを気軽に始めることができそうですよ。

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発酵食堂カモシカ店主 関 恵さんに聞く 発酵食品の魅力     

スウェーデンの「臭い缶詰」の真実

「世界一臭い食べ物」といえば、ニシンを発酵させたスウェーデンの缶詰「スールストレミング」。記事では、スウェーデンの政党政治を研究する龍谷大学 法学部の渡辺 博明先生が、スウェーデンの家庭を訪問し、缶の開け方や一般的な調理法を学んだ様子をレポート。

渡辺先生は、現地のパンに茹でたてのジャガイモ、スライストマト、刻みタマネギ、そして「スールストレミング」を乗せたオープンサンドを実食。気になる味や臭いについては、記事をご覧くださいね。

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スウェーデンの「臭い缶詰」の真実               

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島先生の発酵よもやま話 第1回 「発酵」とは


島 純
龍谷大学農学部生命科学科教授、博士(農学)

微生物が活躍

最近、発酵という言葉をよく耳にします。食品ばかりでなく、サプリメントや化粧品なども発酵で作られる場合があります。
発酵は、「微生物」という目に見えない小さな生き物と深く関わっています。顕微鏡を使わないと見ることができませんが、微生物は生きていますから、栄養があるとどんどん増えていきます。
微生物というと、病気や食中毒の原因になる怖い生き物という印象があるかもしれません。悪玉の微生物がいることは確かですが、私たちの生活を支えてくれている善玉の微生物もいます。
善玉の微生物の力によって、有用なものが作られることを発酵とよびます。

酵母の働き

善玉の発酵にかかわる微生物の代表が「酵母」とよばれる微生物です。顕微鏡でのぞくと、卵形をしており、小さな芽を出しながら増えていきます。
酵母は、砂糖やブドウ糖などの糖をアルコールと炭酸ガスに変えてくれます。アルコールはお酒やみりんとして利用されています。炭酸ガスの方は、パンを膨らますのに必要です。
世界中のお酒のほぼ全ては、酵母の出すアルコールを含んでいます。
ワインは、ブドウジュースに含まれるブドウ糖を酵母がアルコールに変えたものです。ビールは、大麦を発芽させた麦芽に含まれる麦芽糖が、酵母によりアルコールに変えられます。

日本酒は「麹菌」で

日本酒の場合は、少し複雑です。日本酒は、お米に含まれるデンプンをアルコールに変えなければなりません。しかし、酵母は直接デンプンを食べることができないので、「麹(こうじ)菌」というカビの力を借ります。
麹菌は、デンプンを分解する力が強く、デンプンをブドウ糖などに変えてくれます。麹菌の作ってくれたブドウ糖を使って、酵母がアルコールを作るのです。微生物どうしの助け合いのようなものですね。
麹菌は安全なカビの一種で、日本酒ばかりでなく、味噌や醤油を作るためにも必要です。日本の食卓にとても重要な微生物なので、「国菌」と呼ばれることがあります。

出典:「島純の発酵食」『滋賀民報』